久留米市は、ふるさと納税の返礼品の中で人気の自転車を全て取りやめ廃止する方針を固めました。
自転車は総務省の通知で「資産性が高い」ということで自粛を求められていた。久留米市は一部存続を検討していたが再通知を総務省より受け(5月24日再通知)断念したとされています。
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2016年度の自転車の返礼品に選んだ寄付額は20億円!?
久留米市のふるさと納税の返礼品で自転車を返礼品と選んだ寄付は、2016年度でなんと!?20億1430万円と全体の約5割を占めます。
自転車は久留米市のふるさと納税の返礼品の中でも上位を締め、寄付額は全体の半分を占めています。廃止することにより「稼ぎ頭」である寄付額半分を失うことになります。
換金性や資産性の高い返礼品が問題視。ふるさと納税の返礼品を3割以下にするよう通知
総務省はふるさと納税については、換金性や資産性の高い返礼品が問題視し、商品券など金銭類似性の高いもの等、ふるさと納税の趣旨に反するような返礼品を送付しないよう要請の通知をしました。
「ふるさと納税の趣旨に反するような返礼品について」は以下のとおり。
- 金銭類似性の高いもの・・・プリペイドカード、商品券、電子マネー・ポイント・マイル、通信料金等
- 資産性の高いもの・・・電気・電子機器、家具、貴金属、宝飾品、時計、カメラ、ゴルフ用品、楽器、自転車等
この他、「価格が高額のもの」や「寄附額に対する返礼品の調達価格の割合の高いもの」も、ふるさと納税の趣旨に反する返礼品として明示されています。
寄附額に対する返礼品の調達価格の割合に関しては、「社会通念に照らして良識の範囲内のものとし、少なくとも、返礼品として3割を超える返礼割合のものを送付している地方団体においては、速やかに3割以下とすること」としています。
こういった事情から、久留米市はふるさと納税の返礼品の自転車を廃止する方向を固めました。
福岡県内では久留米市、大川市、春日市、宗像市、朝倉市、新宮町、福智町の5市2町に再通知があり、6月5日までに対応の回答を求められていました。
クラシックギターや籃胎漆器のかごもとりやめに!
再通知による、資産性の高さや高額な店を指摘された、クラシックギターや籃胎漆器のかごも取りやめになります。
福岡県久留米市ふるさと納税特設サイト
わたしの一言
【追記2017年6月15日】一部の返礼品の受付を終了を久留米市が発表!
『一部の返礼品の受付を終了します。平成29年9月30日をもちまして、下記の返礼品の受付を終了させていただきます。』と公表しています。
- ギター(全て)
- 自転車及び電動アシスト自転車(全て)
- 籃胎漆器(手提げ籠)
執筆時現在、まだ自転車はふるさと納税の返礼品として福岡県久留米市ふるさと納税特設サイトで掲載されています。
久留米市は本年度内に通知に沿った内容でふるさと納税の返礼品をリニューアルするとしています。
家具の街として有名な大川市は、家具の取扱を続けるとしています。
金銭的類似性の高いものついては、寄付してお金で返すということになるので、趣旨と外れているので分かりますが、資産性の高いものについては、その地域が工業の町であれば、工業しか名産品ないのに工業製品で返してはダメとなれば、その地域の良さが伝えることはできないのではないでしょうか。
久留米市はブリヂストンの創業地であり、久留米の伝統工芸品「籃胎(らんたい)漆器」も有名です。20億円もの寄付額が自転車に集まっていたことは、かなりのPRになっていたと思います。
こういった取り決めで、取扱を断念せざる負えないのが残念ですね。