毎年1月に福岡県久留米市大善寺玉垂宮で、1600年余の伝統ある火祭り「鬼夜(おによ)」が開催されていますが、2021年は新型コロナウイルス感染症対策のため、神事の一部を関係者のみで大松明の点火もないことが公表されています。
また、鉾紙の授与もありません。
鬼夜は、国指定の重要無形民俗文化財で、日本三大火祭りの一つです。
日本一といわれる大松明6本が紅蓮の炎を上げて燃え盛り、それを数百人の裸の氏子若衆がカリマタで支えて境内を廻るという熱気あふれる勇敢な年頭の祭りです。
大松明は直径1m余り、全長約13m、重さ約1・2トンもあり、この大松明の火の粉を浴びると無病息災と云われ、家内安全、災難消除、開運招福を祈願される方で賑わう火祭りです。
残念ですが、2021年は神事を関係者のみで開催、大松明の点火もありません。
下記のように大善寺玉垂宮ホームページにて鬼夜の規模縮小について記載されています。
INDEX
令和3年(2021年)鬼夜 規模縮小について
新型コロナウイルスの影響により、感染拡大防止策、安全確保が難しいと判断し、令和3年1月7日斎行の鬼夜は、規模を縮小することとなりました。
裸衆の汐井かきや鉾面神事、大松明廻しなどは行わず、神事の一部を関係者のみで斎行いたします。
この決定に伴い、大松明作りも行わないことになりました。
また、鉾紙の授与もありません。
ご理解の程、宜しくお願い致します。
鬼夜(おによ)とは?鬼夜の由来
鬼夜は、『吉山旧記』によれば仁徳天皇五六年(三六八年)一月七日、藤大臣(玉垂命)が勅命により当地を荒し、人民を苦しめていた賊徒・肥前国水上の桜桃沈輪(ゆすらちんりん)を闇夜に松明を照らして探し出し、首を討ち取り焼却したのが始まりだと言われています。
毎年一月七日の夜に行う追儺の祭事で、1600年余りの伝統があり、松明六本が境内を巡る火祭りです。
平成六年(一九九四年)には国の重要無形民俗文化財に指定され、日本三大火祭りの一つに数えられています。
2019年 鬼夜を見に訪れた様子
2019年1月7日(月)に鬼夜を見に訪れた様子です。
鬼夜は福岡県久留米市大善寺町宮本にある大善寺玉垂宮で行われています。
大善寺玉垂宮の所在地は、〒830-0073 〒830-0073 福岡県久留米市大善寺町宮本1463‐1(Google マップ)です。
大晦日の夜から正月七日までの鬼会(オニエ)といわれる行事の中、最後に行われるもので毎年1月7日に開催されています。
この日は、夜19時頃訪れましたが、多くの人が来場していて賑わっていました。
参道は人だかりでした。
出店も多く立ち並び、玉垂宮の活気は普段とは全然違います。
参拝者の長い行列もできていました。
汐井汲み神事(汐井口開け)、汐井かき
20時付近に汐井汲み神事(汐井口開け)、汐井かきが始まります。
大太鼓の合図で本殿から二本の手松明(てたいまつ)を先頭に行事役職者二十数名が汐井桶を担いで参道を下り、社前の川に設けられた汐井場で禊(みそぎ)をし、お汐井を汲んで神前に供えます。
祭りに参加する氏子の皆さんが腹巻に「へこ帯」姿で登場!
ほとんど裸みたいなもので、7時頃から深夜12時頃までこの姿で行事に参加されています。
この日は、かなり寒さでしたのですごい気合です。
目の前を通る姿は勇ましさを感じました。
この汐井口開けを待っていた裸の若衆数百人が、各松明の手々振(てでふり)を先頭に隊伍を組み、提灯、小松明をかざし気勢をあげて汐井場に向い、禊をして参道から社殿に駆け上がります。二往復する間、参道は一面火の川となります。
日本一といわれる大松明6本に点火!紅蓮の炎
境内には、竹を束ねた直径1m余り、全長約13m、重さ約1・2トンの大松明(たいまつ)6本が設置されています。
この大松明に21時過ぎ、火がともされます。
大松明を間近で見ようと、大松明正面には早くから多くの方が訪れていたので、私は大松明の後ろから見物しました。
一番鐘を合図に境内全域の灯が一斉に消されます。
真暗闇の中で松明を持った手々振を先頭に、一番松明から順に社前で直会をし、鬼堂前に大松明の前に勢揃いします。
この時は、出店の灯りも消され辺りは真っ暗になります。
二番鐘が打たれた後、暗闇の中を奥神殿から鬼火が出て、粛々と大松明に近づき一挙に大松明に点火されます。
六本の大松明の炎は闇を焦がし、火花と爆竹音をはじかせる壮観な火と裸の祭典となります。
さきほどまで真っ暗でしたが点火後、辺りは炎の灯りで照らされます。
大松明の炎と氏子の皆さんの熱気で寒さを感じないほどになっていました。
燃えやすくするために縄を切っていきます。
数メートル離れた場所から、見物していても熱かったので、この近くでの「縄切り」はとてつもなく熱いと思います。
大松明の正面から見た様子です。
大松明6本が紅蓮の炎を上げて燃え盛っています。
火の粉浴びると無病息災といわれていて、多くの見物客が間近で見守っていました。
私も近くにいましたが、辺りは火の粉が熱く、煙の香りが服についてしまうほどでした。
すごい迫力です!!
大松明(たいまつ)廻しの迫力に圧巻!大松明始動!
燃えさかる六本の大松明は、裸の氏子若衆たちがカリマタとよばれるカシ棒で支えあげて火の粉を浴びながら、勇壮に神殿を時計廻りにまわり始めます。
大松明が大きい上、境内がそれほど大きくないため、動かすにはかなりの技を要します。
動かしている様子の動画は下記をご覧下さい。
直径1m余り、全長約13m、重さ約1・2トンもある大松明を、裸の氏子若衆が大きな声をかけ合いながら見事に動かしていました。
迫力と熱気につつまれました。
詳細はこちらの記事をご覧ください↓
大善寺玉垂宮 ホームページ
鬼夜の詳細は、大善寺玉垂宮ホームページを御覧ください。
アクセス
開催場所 | 大善寺玉垂宮 |
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所在地 | 〒830-0073 福岡県久留米市大善寺町宮本1463-1 |
お問合せ | 大善寺玉垂宮社務所 TEL.0942-27-1887 |
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鬼夜は年の始めに災厄を祓い、幸いを招くという1600年余りの伝統ある火祭りです。
大善寺玉垂宮鬼夜保存会と地域の人たちの協力があるからこそ、歴史と伝統が守り続けられています。
2021年は神事を関係者のみで開催、大松明の点火もありませんので注意しましょう。
2022年は通常通り開催されるといいですね。