福岡県うきは市に住む80代の女性がマダニにかまれ、その後、マダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」のため亡くなっていたことが分かりました。
80代の女性は2023年8月1日に農作業中、マダニに足をかまれ病院に受診。女性は発熱と下痢の症状が続き、その後、悪化し、病院に転院し検査を受けましたが、8月13日に亡くなりました。
海外への渡航歴はなく、福岡県保健環境研究所が検査したところ、「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の感染が確認されたということです。
日本では、マダニに咬まれて感染する病気として知られているものに、日本紅斑熱、ライム病、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)、ダニ媒介脳炎があります。
マダニが媒介する感染症は、西日本を中心に発生しています。
特に、春から秋にかけてマダニの活動が活発になるため、山や草むらでの野外活動の際は、注意しましょう。
草むらや藪など、マダニが生息する場所に入る場合には、長袖、長ズボン、足が完全に覆う靴を着用して肌の露出を少なくしましょう。
マダニとは?
マダニはマダニ科のダニ類の総称で、食品等に発生するコナダニ類や衣類や寝具に発生するヒョウヒダニ・ツメダニ類など、家庭内に生息するダニとは種類が異なります。マダニ類は、比較的大型(吸血前で3ミリメートルから4ミリメートル)のダニで硬い外皮に覆われており、吸血すると10ミリメートルから15ミリメートルになります。
なお、家庭内に生息するダニの多くは、0.5ミリメートル以下です。日本でも全国的に分布しており、主に森林や草地等の屋外に生息していて、市街地でも見られることがあります。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは?
ウイルスを持つマダニにかまれることで感染する感染症で、発熱やおう吐、下痢や筋肉痛、それに呼吸不全などを引き起こし、場合によっては死に至ることもあります。
厚生労働省 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関するQ&A
久留米市ホームページ
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